飛行船

　今週も気温が低く肌寒い、花冷えとでもいうのだろうか、天候も悪い日が多くどんよりと重い雲が空を覆っている。雨の日が多く、特に火・水・木は雨の予報だったがどういう具合か、水曜日には予想が変わって雨が上がり天気も回復してさわやかな風の吹く日となった。おかげで、取り止めになるかと思っていた嵐山天竜寺方面へ予定どうり出かけることになった。

　天竜寺に着くとまず新緑が美しい、４月の風が心地よい‥外国人の観光客がやけに目につくが嵐山にしては人出は少ない方だと思う。桜のシーズンが一段落した所為かも知れない。敷石や砂利、段差のスロープは介助の方に手伝ってもらうが、残念なのはお堂の中の見学ができないことと、竹林への道が車椅子ではきびしいということである。

　境内へ入ると開け放たれたお堂の中の磨かれた空間美や曹源池とよばれる池をめぐる回遊式庭園にさざ波が立ち、ついずっと眺めていたい気持ちになる。帰りには久しぶりに渡月橋をわたり新緑の嵐山や桂川を見て何年経っても変わらない景色に過去の中でそこに立つ自分を見たような気がして不思議な思いがした。